「ココロを鍛える」ってよく聞く言葉だけど
具体的にはどうすればココロを鍛えることができるのだろうか?
そもそもココロを鍛えるとどんな良いことがあるのだろうか?
多くの人が考える「ココロを鍛える」ことに期待する効果は次のようなものだろう。
- ストレスが減る
- その結果、今までは怖くて出来なかった行動が出来るようになる
- その結果、今までよりも多くの成果が出せる
つまりココロを鍛えれば、ストレスが減って人生がより良いものになるということだ。
ストレスの原因は
そもそもストレスの元は悪い感情だ。
そして、全ての感情は身の回りに発生した事象と、自分の中にある思い込みから作り出される。
その中でも悪い感情は、ほとんどが間違った思い込みから作り出される。
すでに発生した事象は変えることができない。しかし自分の思い込みは変えることができる。
じゃあ全て事象が正しくて自分が悪いのか?
これは「発生した事象が全て自分にとって最良であると考えるべきで、それを良くないと思っている自分が悪い」ということではい。
発生した事象を「これは良い」と判断してそのまま放っておくか、「これはダメだと」判断して修正が必要だと考えるかは自由だ。
そして実はこの判断結果とストレスとはあまり関係がない。
自分にとって都合の悪い事象であればそれを修正したり、次に同じことが起きないように行動すればよいだけだ。
実際、自分の行動によって先の状況をコントロールすることはけっこうできる。
ストレスが発生するのは「これはダメだ」と判断したからではなく、「それを自分でコントロールできない」と思い込んでいるからだ(まさにこれも間違った思い込みだ!)。
原因と責任を分けて考えよう
もちろん、都合の悪い状況が発生した原因は自分ではなく、他人に原因がある場合もある。
しかし、それを何もしないで放っておくか、自分から行動を起こして状況を修正するかは自分の責任だ。
既に起きてしまった事象は変えられないが、自分の行動によってその先の状況は変えることができる。
どんな場合でも、自分の人生を良くする責任は自分にあるのだ。
他人が起こした事象でも、それが自分にとって都合が良いか悪いかは別として、全ては自分の行動の材料と考えればいい。
相手によっては手間がかかって面倒くさいが、でもそれは「面倒」なだけで「不幸」なことではない。
発生した事象をどうとらえるかも思い込みによる
発生した事象をどう判断し、それに対してどう行動するかは自分の自由だ。
その自由があると思っているだけでもストレスはかなり減る。
しかし実は自分の思い込みが影響する部分はもう一つある。
それは「発生した事象をどうとらえるか」ということだ。
例えばある事象に対して「これはダメだから、修正する必要がある」と判断したとする。
そう判断するのは、その事象が自分の求めるものと違うからだ。
しかしそれは本当に自分の求めるものなのだろうか?
それは本当に求める価値があるものなのだろうか?
私は自分の感情を分析して思い込みを探っていく中で、多くの間違った欲求を見つけてそれを捨ててきた。
この「間違った欲求」こそがもう一つの思い込みだ。
間違った欲求はなぜ悪いか?
前半で「事象をどう判断し、それに対してどう行動するかは自由だ」と書いた。
それならば、どんな欲求を持っていたとしても自由に行動できるからストレスは生まれないのではないのか?
そうではない。
間違った欲求はほとんどが「物理的に実現不可能」なのだ。
つまり自分がどんな行動をしても絶対に叶えられることはない。
だからいくら自由に行動できたとしても状況が望むようにならないので、だんだんとストレスが溜まっていく。
多くの人はそのような非現実的な欲求を持ち、それに従って事象の良し悪しを判断している。
私はそのような欲求を「ないものねだり(ニセの欲求)」と呼んでいる。
「ないものねだり」の罠
例えば過去に私が持っていた間違った欲求として「自分は全ての他人から良く思われ、高い価値があると思われなければならない」というものがあった。
今考えればこんなのは全くおかしな思い込みなのだが、当時は本気でそう思っていた。
当時はモヤモヤとしてもっと漠然としたイメージだったが、今思い返してみると私の全ての判断はこの欲求に従っていた。
そしてそれを実現しようとしてガムシャラに行動していた。
それが上手くいかないのは自分の能力や努力が足りないからだと思っていた。
しかし全ての人から良く思われるということはどうやっても不可能だ。
そもそも他人から良く思われることにそんな絶対的な価値があるのだろうか?
その思い込み(欲求)が間違っている(非現実的)と気づいたときに、この「ないものねだりの罠」から抜け出すことができた。
ココロを鍛えるとは、思い込みを修正すること
まとめると、私が昔ストレスを感じていたパターンは以下のようなものだ。
- 自分の行動では状況を変えられないという思い込み
- 他人が原因だから、自分が行動するのではなく、他人が修正すべきという思い込み
- 発生した事象を無駄に悪いと判断して、出来もしない非現実的な修正をしようとして失敗する
そしてこれらは全て間違った思い込みから発生している。
つまりココロを鍛えるとは、それらの間違った思い込みを修正することで、
- 発生した事象を正しく判断することができるようになる。
- 悪いと判断した事象に対して主体的に行動して状況を良い方向に修正できるようになる。
- その結果、ストレスが激減する。
ということだ。
最後に私の好きな言葉を引用したいと思う。
変えられるものを変える勇気を、
変えられないものは受け入れる冷静さを、
そして、それを見分ける知恵を授けたまえ
過去の記事も参考にして下さい!
自分の中にある間違った思い込みを修正して自由を手に入れよう!無駄なストレスも消える!