「足るを知る」と「現状に満足しない」をうまく共存させる考え方(ストレスを溜めずに自分を成長させる方法)

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心理学や自己啓発系の本を読んでいると「足るを知る」という言葉と「現状に満足しない」という一見矛盾した2つの言葉が出てくる。

ある状況に対してどちらの立場をとるかで、その状況に対する自分の感情が変わり、自分のとるべき行動も変わってくる。

一見矛盾するこの2つの考え方だが、これらをうまく使い分けられればストレスを減らしながら自分を成長させることが出来るようになる。

逆に、使い方を間違えるとストレスが溜まるばかりで自分の成長を妨げることにもなってしまう。

今回はこの2つの言葉をうまく使い分けるためのヒントを書いてみたい。

「足るを知る」「現状に満足しない」とは

「足るを知る」とは「すでに持っているものや周りにあるものに気づき、それに満足し感謝しながら生きよう」という考え方だ。

あれもない、これもない、これでは足りない、もっと欲しい、といった欲求不満の感情から発生するストレスを減らして人生の満足度を高めようという姿勢だ。

よくある例えに「コップ半分の水」がある。

「水が半分しかない」と考えるのではなく「水が半分もある」と考えることで満足度が高まると言われている。

一方「現状に満足しない」とは「現状に甘んじることなく、常に高い目標を設定して日々努力することでより大きな成果が手に入る」という考え方だ。

この考え方は自己啓発本に多く「現状に満足したら、成長は止まる」という厳しい意見もよく出てくる。

どちらもそれが書かれている本を読むとそれらしく感じ「なるほど!」と思うのだが、よく考えるとこの2つは全く矛盾しているように見える。

果たしてどちらが正しいのだろうか?

矛盾を解くヒントとなった言葉

私がこの2つの矛盾を解くヒントになったのは次の言葉だ。

今すぐ、今あるもので、人生を良くするために出来ることはいくらでもある。

これは、先延ばしにする癖を止めて、すぐ行動する人になるためのアドバイスとして書かれた言葉だが、私はこの言葉を見て上の2つの言葉の上手い使い分けを思いついた。

過去の記事でも書いたが、この世界には人生を良くするために今すぐ今あるもので自分に出来る行動は無限にある。

しかし多くの人はそのほんの一部を実行に移すだけで人生が終わってしまう。

そもそも限られた人生の時間で、無限にある行動を全て行うことは出来ないし、ほとんどの人がそういう行動が無限にあるという現実を知らないからだ。

もちろん、自分の人生を良くすることにつながらない行動や逆に悪い影響を及ぼす行動も無限にあり、そういう行動ばかり実行してしまう不幸な人もいるだろう。

そういう人にとっては、人生を良くするために自分で出来ることが無限にあるなんてことが信じられないだろう。

しかし現実にはどちらの行動も無限にあり、どれを選ぶかは自分次第なのだ。

「現状に満足しない」とは、この行動の部分を言っているのではないだろうか。

つまり今すぐ今あるもので人生を良くするために出来ることがもっとあるのだから、そのほんの一部だけをやって満足するのではなく、出来ることを探してどんどん行動しようということだ。

さらに、同じエネルギーを使って行動するなら、人生の満足度に対してより効果の大きい行動を追求して実行していこうということだ。

逆に「足を知る」とは、これら行動のための資源のことを言っているのではないだろうか。

つまり自分の持っているエネルギーや時間やお金やモノなどのことだ。

時間やエネルギーはみんなが平等に持っている。

お金や物は人によって持っている量に差があるが、それでもそれぞれの持っている量の中で出来ることは無限にある。

この資源が少ないと不満を言ったり、足りないから行動できないと思うのは間違っている。

どんな量でも出来ることは必ずあるのだ。

それならまずは今ある資源をしっかりと認識して、それを出来るだけ有効活用できる行動を考えるべきだということだ。

まとめると

考えるべきは、それが自分の行動や行動の結果なのか、それとも行動するための資源なのかということだ。

それによって、どちらの立場をとるべきなのかが変わってくる。

自分の行動や行動の結果に対してなら「現状に満足しないで、より高いレベルを目指す」べきだし、行動するための資源に対してなら「今あるものに感謝して、それを有効活用する」ことを考えるべきだ。

これを逆に考えてしまうと、現実にはもっと出来ることがあるのに現状に甘えて行動しないで終わってしまったり、行動のための資源がしっかりあるのにこれでは足りないから行動できないと思ってストレスを溜め込んでしまったりする。

結局、ポイントは「行動」につなげるのを意識することだと思う。

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